待ちに待ったミステリーツアー当日。

朝6時、名古屋駅の時計台前に集う、
私、T先輩(私のトレーナー)、
Y村、E先輩(Y村のトレーナー)。

前日、私は飲み会により3時半に就寝。
Y村は完全徹夜。
鬼の体育会スケジュールです。

E先輩が、私とY村に切符を渡します。
切符…ってこれは、新幹線の切符ではないですか!
行き先は、京都。

私「先輩、今日は京都観光なんですね!」
E先輩「さあ」
私「え!」
E先輩「行き先がミステリーだからミステリーツアーなのだよー」
T先輩「フフフフフ…」

E先輩と、T先輩が…なんだかとっても生き生きとした表情をっ…!!こんなに楽しそうなら、もう旅行会社に転職した方が…なんて思ってません、先輩。

「京都で降りるとは限らないよ」と言われつつも、
京都駅で下車しました。
朝ご飯はここで食べるのだろうか…。

E先輩の「寺にいくぞ!」という号令で
一同、徒歩で、
東本願寺に移動します。

う…朝の京都、寒い。
不思議な状況ながら、Y村とキャイキャイ言いながら、
(2人とも寝不足によって異常にハイテンションでした)
楽しみます。
まだ、朝早いので、人通りはまばらです。

「お昼は湯豆腐とか食べたいな−、おばんざいもいいなぁ。
抹茶パフェとかお菓子のためのお腹のスペースも確保しなきゃ。
朝ご飯はお粥とかなのかなぁ…」
と早くも京都・食リストを脳内で作り始める私。

しかしっ!!
参拝して、記念写真を撮るやいなや、
E先輩が、走り始めるではないですかっ!!
しかも、もときた方向に!!

「せせせ先輩っ。どこに行くんですか!!」
あたふたする私とY村。

「駅に戻るぞ!」

ええええっ!?
今日は丸一日京都観光じゃないの!?

駅に駆け戻ると、今度は別の切符が手渡されます。
なんたるフェイント。

「また電車に乗るから、朝ご飯を買いたまえ」と言われて
私たちは駅弁を購入しました。
次の切符には、行き先がかいてありません。

わけがわからないまま、「これだ乗れ〜」と言われて特急に乗せられ、
「おっしゃ、降りるぞ〜」といわれたのは終点の富山。
とやま…って何があるんだろう。何が美味しいんだろう。
いや、むしろまたこれから移動だろうか。

やはり「じゃじゃーん、まだ乗ります!」と次のチケットが配布されます。

「E先輩、T先輩、ホントに、どこに行くんですか」
「教えないよん」

そこから、電車をいくつ乗り継いだでしょうか…もはや「今日は本当は目的地なんてなくて一日中電車を乗り続けるという趣旨なのだろうか」と思い始めた頃、立山に到着しました。ここら辺で、今日の目的地にうすうす感づく私。

「T先輩、今から黒部ダムに行くんですよね?」
「さあどうかな」

「いや、絶対黒部ダムですよね」
「そうかもねえ」

そんなこんなで、ダムに到着。読みは当たりました。なぜなら私は、来たことがあったからです。

「E先輩、私、ここ、修学旅行で来たことがあります」
「は?メールで行ったことない県聞いたじゃん!」
「はい、黒部ダムって富山にあるってこと、忘れてました」

しかし、人生2回目の黒部ダムも、
それはそれで悪くないです。

みんなで仲良くカレーを食べ、
Y村と新婚旅行風写真を撮ったりしながら
ルンルンと遠足気分は続きます。

そんなこんなで、ダムを堪能して、下山。よーし、本日の目的、達成!!日はとっぷりと暮れて、辺りは真っ暗です。時間も時間だし、このまま名古屋に帰れるかと思いきや!E先輩が恐怖の発言をしました。

「今日帰れるとは誰もいってないよ・・・」

一体ここから何が・・・。もう空真っ暗なんですけど。油断していたため、泊まる準備がありません、先輩っ。

「はい、次の切符」

行き先は、松本でした。なななな…長野っ!?これから長野で何をっ。

「E先輩、長野から名古屋に帰るんですよね?これ、帰路ですよね!?」

「どうかなー」

それまでミステリーツアーというものに参加したいと常々思っていた私ですが、
行き先がわからないというのはめちゃくちゃ気持ち悪いことがわかりました。

「どこですか、なんですか」と止まらない私を「まあまあ」とE先輩がなだめるうちに、松本に到着。

駅に着くなりE先輩は
「おや。早く着いたなぁ…」とひとりごちています。そして「ちょっと次の電車まで時間あるからコーヒー飲もう」となり、スターバックスへ。

はい、コーヒーを買って、
みんなで席につきましょ…
おおおお!?

なんと、隣の席には、
3年目のM先輩がいるではないですか。
M先輩の実家って松本なのか?
いや、でもこんなところに都合良くいるはずがないし、
他人のそら似!?双子っ…!?

口をぱくぱくする私。
それを見て満足そうに笑うE先輩&T先輩。
「ハハハハ!びっくりしただろう!!」

なんとこのためだけに、日帰り旅行を兼ねて松本に来たというM先輩から、松本城のお土産をもらいました。

「びっくりしましたぁ」と口々にいうY村と私に満足げな先輩方。和やかな雰囲気が流れます。

お茶の後は、みんなで夕食のマクドナルドを買って、電車に乗り込みました。長い一日でした。

夕食も食べたし、
もういい時間だし、
今度こそ、ツアー終了でしょう。

さあ、やっと名古屋駅に到着、
家に帰るまでが遠足ですねっ、
ではサヨウナ…

「おかえりなさーい!」

なんということでしょう。

改札を出るなり、撮影部隊が目の前に現れたのです。パシャパシャと私たちの写真を撮りながら「おかえりなさーい」と迎えてくれたのは2年目の先輩と4年目の先輩でした。

内輪旅行かと思いきや、先輩方、総出…!!たかが私たちの社員登用のためにそこまで…っ!!!!

そしてそして。

「今から世界に行くぞー!」といわれ、「世界の山ちゃん(※)」で、山盛りの手羽先を前に打ち上げとなりました。

※名古屋を代表する居酒屋。手羽先が有名。

打ち上げの後は、ほんとのほんとに終了。「月曜、ちゃんと会社来いよぉ」なんて言われながら、Y村と一緒に家まで帰りました。

ほんとにまさかの展開だらけでした。ここまでやってくれる先輩、いますか?普通は「そういえば今日から正社員だっけ?おめでと」って言って終わりですよね。

最後まで予想できないツアーを企画するのに、先輩方はどれほど骨を折ってくれたのでしょう。激務なのにも関わらず…。泣けます。

利用した公共交通機関の数は12機関。合計乗車時間は7時間11分だったそうです。

私とY村にとっては一生忘れられない、一日となりました。